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ホリデー+農業=「農ホリ」 ㈱エデュコがはじめた新サービス


農業にかかわってみたい、農家の暮らしを体験してみたい・・・そんな気持ちを抱いたことのある人は少なくないだろう。そんな「ちょこっと農業」を休日に気軽に体験できるサービスがスタートした。交通費などの実費を除いて利用料は無料。宿泊と食事は保証される。

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利用者は交通費のみで農作業を体験できる

「農ホリ」と名付けられたこのサービスは、登録した農家とサービス利用者のマッチングを手助けする。農家は㈱エデュコに対してマッチング料を1人当たり1日3000円支払い(2日目以降は1日当たり1000円追加)、宿泊食事を手配する。

つまり、参加者は交通費のみ負担。農家は例えば1泊2日、3名を受け入れた場合、12000円を㈱エデュコに支払い、宿泊食事の手配をすればいいということになる。

㈱エデュコがこのサービスをリリースした2016年4月。すぐさまニュースサイトなどWEB記事として掲載され著者(小野淳)の目にもとまった。仕組みはいたってシンプル。農家と作業希望者のマッチングは今までもあったが、ここまでビジネスライクな印象でサービスを提供しているところはなかったのではないか。早速、六本木にあるシェアオフィスにてお話を伺った。

幼稚園からの同級生が「農業の課題」に目を付けた

代表は2人。幼稚園から高校まで静岡県浜松市で一緒だったという影山隼也さんと羽田野真寛さんが共同代表を務めている。

共同代表の 影山さん(左) 羽田野さん(右)

共同代表の 影山さん(左) 羽田野さん(右)

影山さんは祖父母が農業をやっていて、大学では社会学科で卒業後浜松の「JAとぴあ浜松」に務めた。羽田野さんは東大農学部の修士で外来植物と土壌の関係について研究後、起業のノウハウを身に着けるためベンチャー企業に務めた。

2人とも幼馴染で特段仲が良かったわけではないが、風のうわさでお互いが奇しくも農業ジャンルで起業を考えているということを知り、縁を感じてパートナーシップを組むこととなったという。

「小さいころ親しんでいた畑がいつの間にか駐車場になっている。自分は最先端の農学を学んでいながら、こうした足元の現実に対しては無力でした」と語るのは羽田野さん。

まずは農家が稼げる仕組みをどう作っていけるのか、実際にいろんな農家に聞き取りをしながらできることを探ったという。

「農家に課題を聞くと、人手不足で困っているという話がよく出ます。でも雇用するとなると人件費が重く利益を圧迫しますし、繁忙期と農閑期の差が激しすぎてうまくオペレーションを組めないということがあります。」

一方では「農作業が気持ちいいのでパート代はいらないからやらせてほしい」というニーズが都会にはあることを2人は知っていた。中小零細農家を対象としたそういうサービスはまだ大きな前例は見当たらない・・・

そう考えてスタートしたのが「農ホリ」のサービスだ。

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農家にとっては業務委託、サービス利用者にとってはアグリツーリズム。

農業者と都市住民のギャップをうまく埋める役割を㈱エデュコが担うということになる。

ちょこっとから本気まで、農をめぐるネットワークを広げる

利用希望者は、サイトから簡単に登録できる。登録後、エデュコが経験や希望などをヒヤリングし、受け入れ経験のない農家には最初は現場に立ち会ってのマッチングとなる。

この仕組みを拡散し、2016年のうちに受け入れ農家200軒、登録利用者2000人を目指している。

「農家と一緒に過ごすことによって、たぶんその農家のファンも増えていきます。そこで生産物の流通と人的交流が同時に起こる。そうやって双方が活性化していくことを目指しています」と影山さん。

ニーズとシーズをうまくつなげた話ではあるが疑問も残る。
農家と利用者の関係が密になってくれば直接連絡を取り合って㈱エデュコの役割が奪われてしまうのではないだろうか?

「もちろんそういうこともあるでしょう。でもそれはむしろいいことだと思います。こちらとしてはそれ以上にネットワークを広げて、新しい農家を紹介する。あるいはさらに踏み込んで新規就農の希望者が出てくればサポートする。関係性が広がれば新たなサービスはいくらでもうみだせるでしょう。」

潜在ニーズをどこまでつかめるのか。今後の展開に注目したい。

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