第1回アグリプレナーグランプリ最終選考会が開催
農林水産分野のビジネスプランコンテスト第1回アグリプレナーグランプリの最終選考会が2014年11月30日(日)にロート製薬東京本社で開催されました。
アグリプレナーグランプリは、株式会社リバネスが主催する起業家精神(アントレプレナーシップ)を持って農業(アグリカルチャー)に携わる起農家「アグリプレナー」を発掘し、事業化へつなげる事を目的としたビジネスコンテストです。
農業ビジネスプランコンテストは少なくありませんが、アグリプレナーグランプリの最終選考会では林業分野2チーム、水産分野2チームと農林水産分野に広くビジネスプランが集まっていました。
今後も継続して開催されるので、農林水産分野の課題を解決したい、起業したいという思いを持った方は是非参加してください。
最優秀賞:チームiChigo(代表者 柏嵜勝)
テーマ名:iChigoブランドで世界に挑戦
画期的な生産・パッケージ技術により、日本産の大型イチゴを超高品質・完熟状態での流通を実現し、海外に向けて高級スィーツブランド「iChigo」として打ち出すことを目指すチームです。
宇都宮大学の研究者発のビジネスで、大果系完熟苺を輸出しても痛まない画期的パッケージ技術をコアコンピタンスとして今後活躍が期待されます。
パッケージを逆さまにしても苺が接触しない、徹底した非接触を実現できるパッケージは斬新でした。
ロート賞:あきさわ園(代表者 秋澤史隆)
テーマ名:Let’sみんなで里山あそび♪
東京郊外、小田原の里山を舞台として、体験・未来創造村づくりをプランニングするシェアビレッジ事業の展開を目指すチームです。
小田原のみかんは300年の歴史があるそうです。
吉野家賞:Alternative Food Party(代表者 加藤貴之)
テーマ名:ダチョウ肉生産による自給率向上
飼料効率・付加価値が高く、ニーズが高まっているダチョウの生産を行いながら、農業再生を目指すチームです。
ダチョウを育てていくうえで必要な飼料は牛の約4分の1、必要な水は牛の9分の1と飼料効率がよいのがダチョウの特徴です。
ダチョウ肉の生ハムを試食しましたが、臭みもなく味も肉として食べるうえで問題のないものでした。
飼料効率のよさという強みを活かして普及していくことが期待されます。
オムロン賞:aolemon(代表者 上野肇)
テーマ名:IT×農業=ブランディング
柑橘類生産者の所得向上を目指して、先進的なICT技術、ロボット技術を集約し、生産物の品質向上、労働時間の短縮の実現にチャレンジするチームです。
軽労で高品質のものを作りたいというのがコンセプト。
農業従事者の負担を、ICT技術やロボット技術を活用して軽くしたいという問題意識が評価されました。
養老乃瀧賞:フーディソン(代表者 山本徹)
テーマ名:ITを活用した水産流通プラットフォームの再構築
ITを活用して水揚げ情報を速やかに顧客に伝達するとともに首都圏において小売店舗を中心として飲食店・消費者に水産品を提供する仕組みを構築することで、水産物の流通プラットフォームの再構築を目指すチームです。
ITを活用するだけでなく、小売りのあり方を変えていきたいという思いをプレゼンテーションされていました。既に小売店舗でも成功事例をもっており、フォーマット化して広く展開していくことが期待されます。
ユーグレナ賞:該当なし
10年で1000億円規模になるような破壊的イノベータ―はいなかったということでユーグレナ賞は該当なしでした。
参加プレゼンターの概要
もりめぐり(代表者 杉山沙織):Wood Surfing
森林・林業が関係する事業者の情報や人材の固定化を解決することを目指し、情報データベースの作成及び人材紹介や商品販売プラットフォームの提供を目指すチームです。
わくもっく(伊藤梨生):ことばつみき
森林管理の課題解決を目指し、木工×ITをキーワードとして、さまざまなものづくりにチャレンジするチームです。プランでは、木育と情報教育の側面を併せ持つ「ことばつみき」を紹介します。
環境未来じん(代表者 垣本真吾):環境×日本が誇る「魚食」で世界の食を持続可能に~水産大国ニッポンの復活~
「魚を美味しく楽しく味わえる場所」を作り、環境に配慮した魚食の日本人への啓蒙および日本の魚食文化の世界への発信を目指すチームです。
NPO法人東北開墾(代表者 大塚 泰造):KAKAXI Project
BLEデバイスとアプリにより農地の「見える化」を実現し、消費者と生産者の新しい関係性を構築するメディアプラットフォームを作ることで、一次産業を情報産業として発展させることを目指すチームです。
審査員(五十音順)
出雲充氏 (株式会社ユーグレナ 代表取締役社長)
小澤尚志氏 (オムロンベンチャーズ株式会社 代表取締役社長)
河村泰貴氏 (株式会社吉野家ホールディングス 代表取締役社長)
増山壽一氏 (独立行政法人中小企業基盤整備機構 理事)
丸幸弘氏 (株式会社リバネス 代表取締役 CEO)
三輪泰史氏 (株式会社日本総合研究所 創発戦略センタースペシャリスト)
山田邦雄氏 (ロート製薬株式会社 代表取締役会長兼 CEO)
矢満田敏之氏 (養老乃瀧株式会社 代表取締役社長)
共催:株式会社リバネス、ロート製薬株式会社
協賛:ロート製薬株式会社、株式会社吉野家ホールディングス、オムロン株式会社、株式会社ユーグレナ
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