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食育~ヤサイ・ヒト・ココロ 育むところ~アオゾラ農園 牧園長インタビュー

アオゾラ農園牧園長


大阪府門真市のショッピングセンター屋上で貸農園を営む「アオゾラ農園」様を訪問。都会で農業を行うということが想像できなかったので、どのような形態で農業を営んでいるのか、苦労や特色はどのようなものかを知りたいと思い、アオゾラ農園園長の牧馨(まきかおる)様にインタビューしました。
牧園長は、『食育~ヤサイ・ヒト・ココロ 育むところ~』というコンセプトを掲げ、食べ物を通し心身とも健やかに生きる為の情報を発信しています。
牧園長に、アオゾラ農園をどのような思いで始めたか、どのような企画を行い、イノベーションを起こそうとしているかにつき、お話しいただきました。

アオゾラ農園の基本情報を教えてください。

  • 区画面積  1区画1坪(約3,3平米)
  • 全区画数  108区画
  • 開設年   2013年8月
  • 料金    月額4200円(年払い一括5万4432円)

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牧園長プロフィール

【1971年生まれ。野菜卸売業での営業職を経て、不動産業界へ転職。同じく営業職へ就くが、農地を宅地へ転換して販売することに対し、疑問と違和感を持つ。リーマンショックによる不動産業界の不振を機に農業ベンチャーへ転職。不動産業での営業経験を活かし、農地活用コンサルタントとして農地を体験農園として活用することを提案・運用する。その頃、自身でも農家で研修を受けるなどし、農業を学ぶ。その後体調を崩したことをきっかけに退職し、独立。2013年8月からアオゾラ農園の運営を始める。2014年11月に同園を法人化し、合同会社アオゾラの代表として現在に至る。】

どのようなきっかけでアオゾラ農園を始めたのですか?

農業に従事する方々と交流する中で、作っている人とエンドユーザーをつなぐ場が足りないことを痛感していました。
2013年8月に貸農園をしてみないかという声がかかり、取り組んでみることにしました。アオゾラ農園では、一区画1坪単位で区画を割り、栽培アドバイス・道具・肥料付きで農薬と化成肥料を使わない有機栽培で家庭菜園を気軽に楽しんでいただける、都会の貸し農園です。
大阪市営地下の駅から徒歩5分、ショッピングセンターの屋上という都会の清潔感ある場所で、ご自身の手で本当に安全な野菜を作ることができます。

貸農園の契約者はどのような方々でしょうか。

駅に近いショッピングセンターの屋上で農園を営んでいるということで、「お試し農業」として、近隣にお住いの方が中心に契約してくれます。
珍しい例としては、就学前のお子様が「野菜を作りたい」ということで、保護者を連れて契約に来たことがありました。
お子様は自分で育てた野菜を食べることで野菜好きになっているそうです。小さなお子様の吸収力は高く、今では大人顔負けの野菜の知識を持ち、土づくりのため農園でミミズを飼育しているほどです。
現時点で、転勤やご病気などのやむを得ない理由以外での解約は一切ありません。アオゾラ農園のサービス自体に満足いただけている証拠だと思います。

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貸農園として、どのようなサポートを行っていますか?

スタッフが栽培についての悩み相談に対応していますので、栽培の知識がなくても家庭菜園を開始できます。週に3日は農園に待機しており直接話を聞けるほか、メールなどでのご質問も受け付けています。
さらに、農園に基本的な道具を完備しておりますので、道具の心配もいりません。「プレ農業」として、農業や子供の食に興味はあるけれども、実際に遠くの農地を借りて本格的に農業をすることまでは決心できないという方に対してもアプローチできていると感じております。
その他、貸農園としてだけではなく、『食育~ヤサイ・ヒト・ココロ 育むところ~』というコンセプトを掲げ、野菜の栽培だけでなく様々なイベントを開催し、食べ物を通し心身とも健やかに生きる為のお手伝いをさせていただいています。

様々なイベント、というと?

月に一度、味噌作り講座やぬか床作り講座などを行っています。
その他、農園が地域のコミュニティとなり、コミュニティ内での活動が活発になりつつあります。契約者様の要望で農園内にピザ釜を作成し、ビアパーティや懇親会などを行うなどし、好評をいただいています。懇親会で仲良くなった結果、契約者様同士で野菜の物々交換を行うなど、ご契約者様同士でも良い関係を築いておられます。

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困った点、面白い点などはありますか?

困った点としては、
・日当たりが良すぎる点
・風が強い点
・ごぼうなど、ある程度の深さが必要となる野菜を作るのにはコツがいる点
等があります。
他にも、面白いというか、小さなお子様をお持ちのお母様からクレームが寄せられた事があります。アオゾラ農園で作った野菜を食べた子供がスーパーの野菜を食べられなくなった、というものでした。子どもの味覚は正直ですし、本物に気付いてもらうことができたということですので、私どもとしては嬉しかったのですけれど…。

今後の企画としてはどのようなものを考えていますか?

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貸農園のみではなく、物販も行っていきたいと思っています。物販との関係では物流がボトルネックとなるので、その点を解決するために方策を考えていきます。

農業という側面ももちろんですが、サービス業としての側面を強めていくことを考えています。具体的には、園芸療法という手段を用い、介護医療分野との連携を強めていく予定です。実際に、2014年11月に法人化(合同会社アオゾラを設立)し、会社という形で様々な企画を進めて行く予定です。
・駅近のショッピングセンターと農業の印象が結びつかず、屋上に上がるまでは「本当にここで合っているのか」という思いでした。しかし、屋上に着き、農園に足を向けると、様々な野菜が成長している姿が見え、逆にショッピングセンターであることを忘れてしまうほどでした。インタビューでは、牧園長が真剣に「食」について考え、コミュニティの場を作るところまで考えていること、子どもの食についてのエピソードを語る際のうれしそうなお顔が印象的でした。
牧園長、ありがとうございました。

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