大塚製薬が「大豆」を世界にPRする「ソイリューション」とは
「親子で大豆を育てよう!」プロジェクト
6月29日、東京・国立市にある農園「くにたち はたけんぼ」において「親子で大豆を育てよう」というイベントが開催されました。
主催は国立市に本社を置くスーパー、さえき そして 大塚製薬 となっています。
大塚製薬が卸先である さえき に声をかけ、店頭でのポスター掲示などにより参加者親子を20組募集。当選すれば無料でこのプログラムを体験できます。
昨年始まったときから㈱農天気 小野も農場提供・栽培管理という立場で関わっています。
そもそも「枝豆が熟すと大豆になる」というところからの食育
この日行われたのは、大豆の種まき&苗植え体験です。
農園が用意した畝に、それぞれのネームプレートを立てて作業してゆきます。
この日植えた大豆は8月末にまずは枝豆として半分収穫し、残りを11月に大豆として収穫するという全3回の食育プログラムとなっています。
そもそも「枝豆」が熟したものが「大豆」という事自体、知らなかったという人も少なくないでしょう。
畑仕事が身近にあった昔と違って、今ではなかなか身の回りの食の常識について知る機会も減ってしまったといえます。
大塚製薬の一大プロジェクト「ソイリューション」とは?
今年で2年目となるこの「親子で大豆を育てよう」プログラムですが、国立市のみならず日本全国55ヶ所で開催されています。
大塚製薬×大豆・・・でピンとこない方も「ソイジョイ」「ソイカラ」「ソイッシュ」という商品名はよく目にしていると思います。
大塚製薬が清涼飲料水の世界に大きな影響を与えた「飲む点滴、ポカリスエット」はいまでは世界17カ国で販売される大ヒット商品ですが、これに続いて力を入れているのが実は大豆製品なのです。
ソイリューションsoy(大豆)+solution(解決)と名付けられた本プロジェクトは、大塚製薬のニュートラシューティカルズ事業(栄養+医薬品という意味の造語)としてポカリスエットと共に位置づけられすでに海外展開も始まっています。
ソイリューションの公式サイトを見ると
「大豆で解決できる環境や健康の問題をみんなで共有してアクションを起こそう!」とあります。
大豆は豆腐や味噌、醤油、納豆など日本人の健康と食文化を支えてきた身近な存在であり、「畑の肉」と呼ばれるほど、タンパク質が豊富です。
しかし、大豆の生産量が世界でトップクラスのブラジル・アメリカでは(日本は15位以下)そのほとんどが搾油用か家畜飼料であり、食材としてはあまり利用されていません。
穀物飼料と大量の水を必要とする畜産肉よりも大豆を食材としてもっと活用することで環境負荷も下げることができるというのがソイリューションの考え方です。
「和食文化」とともに食材としての大豆に注目が集まるか?
イベントの最後には紙芝居形式で大豆についてのあれこれが説明され、
クイズに答えると「オリジナル大豆栽培キット」などが景品として渡されました。
地域のスーパーと組むことで、流通業者&消費者ともに啓蒙してゆこうというのがこのプラグラムのようです。
日本人は欧米よりもずっと多くの大豆を食べる文化を持っていますが、自給率は全体で8%、食材に限定しても25%に過ぎません。
大豆畑に出会う機会もそれだけ少ないといえるでしょう。
和食文化がユネスコ無形遺産に登録された理由に「1汁3菜の栄養バランスのよさ」が挙げられています。
今後、こうした日本食における大豆の役割に目を向け世界に向けてPRする取り組みももっと広がってゆくかもしれません。
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